電動ミルに魂を売った愚かな人間へ

あなたは目覚めの一杯に、どんなコーヒーを選ぶだろうか。 ある忙しい朝には、インスタントで済ますかもしれないし、 別のある日には、コンビニのカフェラテを飲むかもしれない。   しかし、私に言わせれば、 挽きたての豆からコーヒーを淹れないなんて、 ミッキーが肺炎をこじらせて欠席しているディズニーランドに行くようなものだ。   全ての親が、子に最初に教えるべきこと 【コーヒーは、挽きたての豆から淹れること】 私が親であれば、歯磨きやトイレよりも先に教えるだろう。 私が文部科学大臣であれば、理科の教科書の冒頭に、太文字で書くに違いない。   最高のコーヒーを淹れるのは、たったひとつのことだけをすれば良い。 それは、コーヒー豆をミルで挽くことだ。 それだけで、あなたが淹れるコーヒーは、250%美味しくなるだろう。   ミルは電動でも悪くはないが、できれば手動をお勧めする。 なぜなら、電動では熱が伝わり、雑味が出やすいだけでなく、 「豆を挽く」という重要な儀式を味わうことができないからだ。   これは我が家の教育が古典的だからかもしれないが、 褒美とは、労働の対価として得るものであり、 電動ミルに魂を売った愚かな人間に、珈琲の神がほほ笑むわけがない。 そのような家訓から、私の家では、 ひいおばあちゃんの代からの手挽きミルを使っている。 このKalitaのミルは、デザインこそ美しいのだが、恐ろしく使い辛い。 美しい薔薇には棘があるべきだ。というのが、作り手の見解なのだろう。   デザインと引き換えに、ミルとしての機能を殆ど失っており、 よほど歯の噛み合わせが悪いのか、 何回まわしても、死にかけのロバの息くらいの量しか挽けない。   また、両手を使わないと持てないほど重いため、 前腕屈筋群を効率よく鍛えるために作られたのでは?と疑いたくなるくらいだ。   それでも、我が家のファースト・チョイスに君臨しているのは、 美人のわがままには抗えないのと同じ原理なのだろう。 いわば、「可愛いは正義」である。 こちらは、我が家のコーヒーサーバー(KINTO)。 理科の実験を思わせるデザインで、機能的にも素晴らしい仕事をしてくれる。   紙フィルターを敷いて滑らかなコーヒーを飲むのも善し。 金属フィルターを通して、油脂を抽出するのも善し、と使い勝手が良い。   そして、時間をかけてゆっくり湯を落とすと、 珈琲豆が、まるで、学級委員長をからかったときのほっぺのように膨らみ、 ナッツの香ばしさに、シナモンのアロマ、青草や土のような自然な香りが取れて、 何物にも替えられない甘美な時間を過ごすことができる。 それでもあなたが、缶コーヒーを採用するのであれば、 もう私がお伝えできることは何もない。   View this post … Continue reading 電動ミルに魂を売った愚かな人間へ