2022-03-08

何ひとつ理解できない奇書

キケロの言葉に「書物なき部屋は魂なき肉体の如し」というものがある。

平たく言うと、本のない部屋はミッキーが病欠中のディズニーランドと同じということだ。

私は知的好奇心を得るために小説を読み、知恵を授かるために古典を手に取るが、時折、何ひとつ理解できない哲学書や奇書を眺めたくなる。

「自分は世界のことを何ひとつ知らない」と無知を自覚し可能性を感じたいからだ。

本日は、私が長年心を奪われている一冊の古文書をご紹介しよう。

歴史上に登場してから数百年間、未だ解読されていない幻の奇書「ヴォイニッチの手稿」。

この本は、エニグマ暗号機の発明者も、天才と呼ばれた言語学者も、あるいはなぞなぞが得意な私の弟でさえも解読はできていない。

それでも世界が魅了され続ける理由は、この古文書には世界の秘密が隠されていると信じられているからだ。

たとえば、放射性炭素年代測定をすると、中世ヨーロッパの書物であるとされているのに、顕微鏡を使わなければ視えない極小の微生物や、望遠鏡が無いと確認できない極大の銀河系が正確に描かれているのだ。

謎の言語で書かれたこの書物には、地球上に存在しない植物や理解不能な挿絵が多数描かれている。

特に第三章「生物学」は興味深く、まるで植物が自我を持っているかのように、葉緑体のような液体に奇妙な生態(無性生殖?)が描かれており、正体を考えれば考えるほど沼にはまっていくのだ。

我々の腸内に細菌叢の生態系があるように、植物にも独自のエコ・システムが確立しており、彼女たちは歓びや痛みを感じているのかもしれない。

そろそろ眠気が襲ってきそうな夜分に、ウイスキーのオンザロックをすすり、理解不能な古文書を眺めるのは甘美である。

世界は神秘に満ちている。さあ冒険に出かけよう。

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コメント17件

  • MINORU SHIBATA says:

    Kさん、こんにちは。

    病欠のミッキーって(笑)
    初めのインパクトが強すぎて、続きを読むまでに、心を落ち着かせるための時間が必要でした(;´・ω・)

    年代測定器でも分からない紙に書かれて、現在の科学でようやく証明できる内容、
    とても興味深いものをご紹介頂きましてありがとうございます。

    著者として、真っ先に私の頭に浮かんだのが、地球外生命体ではないか思いました。
    地球よりも科学が発達している惑星の人(惑星の住人とは限らないかもしれません)が、地球に来て、あえて書き残していったものなのではないか?
    と想像が膨らみ、ワクワクしてきます。

    ありがとうございます。

  • 亜也可.ayaka says:

    わくわくを通り越してぞわぞわして、心がこの本に囚われてしまいそうになるような怖くも興味深い奇書、

    私は世界のほんの一部さえも見ていない
    ほんの些細なことすら理解していない
    もしかしたらそうなのかもしれない
    この本からはそんな事を感じさせられます。

    「ヴォイニッチの手稿」という響きがまた何ともいえず良いですね。
    神秘的で謎に満ちた雰囲気があります。

    今も昔も人は世界の秘密であったりあまりにも未知で理解できないものを見た時、その謎を知りたくなる生き物なのですね。

  • 秀直 says:

    謎や神秘に出会う旅には心躍る高揚感が高鳴ります。
    それを求めてそこに行く旅もあれば、いきなりその場に遭遇する旅、知らないことを知る旅。
    どれも期待度満点です。
    この本がどこで誰が、どんな知能でどんな環境でとどんなどんなと知りたくなる知への冒険は想像を超えるほどの歴史から未来への長い道のりを歩くような感覚に囚われそうです。
    私の頭の中は何世紀も前に作られた地球儀がぐるぐると周り、独自の想像が膨らみ始めました。

  • さーちゃん says:

    Kさん
    こんにちは!
    「ヴォイニッチの手稿」初めて知りました!
    私には正直、苦手な分野です。

    こうして何ひとつ理解できない奇書を眺め
    自分の可能性を信じてみる。
    とても素敵なことだと思いました!

    今私は毎日が学びです。
    これからはもっと色々な事を知ること、色々な世界があるんだということを学んでいきたいと思います。

    素敵な記事をありがとうございました!

  • Sota says:

    ピラミッド、ノストラダムスの予言、ナスカの地上絵を含め、現代でも解明し切れない事象というのは数多く残っていますよね。

    ヴォイニッチの手稿もその一つだと思います。

    人類は、傲慢なほど知識欲に溢れあらゆる説を唱えながらに真実、事実を追い求める。
    私個人としては、人類歴史を一生かけても全ての証明には至らないと考えている。

    だからこそこには夢があり、ロマンが在り続けると胸をときめかせているのではないでしょうか。

  • 雄貴 says:

    Kさん、こんにちは!

    この世界には、こんなに謎めいた奇書が存在するのですね。

    一見意味が分からないものほど、想像力が培われたり、独自の気付きが生まれる事もあると思うので、

    僕も意味の分からないものの神秘を感じながら、追求していきたいと思いました。

  • Nobutoshi says:

    ヴォイニッチの手稿。初耳でした。
    wikipediaもみましたけど謎だらけですね。

    現在でも解明されていなくて一部欠落しているとも書いてありました。
    作者も不明。

    なんかワクワクしますね。
    ワンピース的に言えばポーネグリフですね。

    本日も自分にとっての非日常をありがとうございます!

  • mitsue says:

    Kさん、おはようございます。

    「ヴォイニッチの手稿」…初めて知りました。
    Kさんに出会わなければ知ることはなかったと思うと素敵なことです✰

    …とは言っても全くもってわかりませんが”(-“”-)”
    文字というよりアートのようです♥

    Kさんのコレクションは欲しいですが理解するにはタイムマシーンに乗り過去に行き、著者に直接聞くしかないようです(笑)

    この古文書の存在を知ったというだけでまた世界が広がったような気がします。
    素敵な記事をありがとうございました☆彡

    次回の記事をワクワクしながら楽しみに待っています♪♪

  • 細野義貴 says:

    失礼ながら本文よりも「なぞなぞが好きな弟さん」に気を取られてしまい、本文そっちのけになってしまいました。
    本文に戻ると、世の中には理解できないものがたくさんあって、それを理解しようと努力するのがロマンなんではないでしょうか。
    私にとって理解できないものは「女性」です。理解しようとこれから一生懸命努めます!

  • 洋二  says:

    Kさん、こんばんは!
    未だ解読されていない謎の奇書「ヴォイニッチの手稿」のことは今回初めて知りました。それにしても立派な装丁の素晴らしい書籍ですね。私も欲しくなりました。

    カラーで描かれた絵も興味深いですが、文字をよく観察してみると、同じような文字が多く並んでいて、アルファベットのように26文字はなさそうですね。筆記体の大文字のHのような字が多く目につき、数字の40や89に似た文字もあちこちに散らばっています。Hcc89のように見える単語もやたら目に付きます。

    解読するにも、どこから手をつけて良いものか素人の私には全くお手上げ状態です。

    それにしても、謎を秘めたものというのはなぜこんなに魅力的なんでしょうか。世界中の精鋭が研究を重ねても未だ解明されていない内容について、凄く知りたいと思う反面、謎の存在のまま永遠に光り輝いていてもらいたいとも思います。

  • Yusei.N says:

    謎が多い古文書、気になりますね。
    難解な本を置いておくだけでも知的になれそうです。

  • 真里 says:

    Kさん、世界の神秘をシェアしてくださりありがとうございます!実はコミュニティの交流会でもこちらの投稿が話題となりました。
    言葉が分からないからイラストにヒントがあるかもしれないと思い、数人で考えましたがさっぱり分かりませんでした。
    私は分からない本を読むと投げ出したくなる性分ですが、理解できない事に触れる事で世界の可能性を感じる視点をお聞きしてはっとしました。
    自分の定規で物事を計るのではなく、ありのままを受け入れること。
    記事を読んで少し、無知に対する考え方が柔らかくなりました。

  • Hiroaki0430 says:

    Kさん、素敵な記事をありがとうございす。

    僕はよく、分かったつもりになってしまうことがあり、Kさんの無知を自覚し、可能性を感じたいという姿勢に、ハッとしました。

    最近になってやっと、学ぶことの楽しさを知ったところです。
    世の中、知れば知るほど、知らないことが増えます。

    突き詰めて考えていくと、地球外生命体がいたのかな?とも、考えてしまいますね。

    まだまだ知らないことだらけなので、どんどん吸収していきたいです。
    ありがとうございました。

  • YuTa says:

    理解不能な奇書であっても楽しむことができるし、のめり込むこともできるし、学びを得ることもできる。

    普通、理解できないものがあったらすぐ投げ出してしまう方が多いし、僕もそっち側の人間だったので、Kさんの未知に対する在り方はとてもハッとさせられました。

    世界はワクワクと神秘で満ちている、こんな楽しい世界を楽しまない手はないですね。

    そして、今回も病欠中のミッキーという絶妙すぎる比喩表現に楽しませていただきました

    ありがとうございます!

  • りゅうき says:

    素敵な記事をありがとうございました!

    理解できない書物を眺めて自分の可能性を感じるというのは今までの僕にはなかった考え方です。

    解読できないのに、世界から魅了され続けているというのはとてもすごいことだと思います。

    僕もそういう書物を眺めながらウイスキー飲んだらまた新たな世界に行けるかなって想像したらワクワクしました!

    次も楽しみにしています!

  • みゆき says:

    解読の出来ない書物を眺める。
    理解の出来ない世界を想像する時間を設けることをご褒美にする自分。

    新しい自分に出会えそうな予感で、とてもワクワクしながら読ませて頂きました!

    素敵な世界を教えて頂きありがとうございま
    す!

    新たな世界へ、冒険に行ってきます(*ˊᵕˋ*)

  • TAKAKO says:

    カフカさんこんばんは。
    今宵は不思議な世界へのご案内ありがとうございます!
    世界には未だ解読されていない書物があるのですね。
    辛うじて我が家はミッキーが遅刻ギリギリに来たディズニーランドくらいの書物があります。
    「謎解き」さえ、深堀して考えるのが苦手な私は思考停止になるのですから、この書物を開けた途端に瞼が閉じてしまうかもそれません。
    ただ、読み解くという行為に関してはそうかもしれませんが、挿絵が大変興味深く、そちらばかり眺めてしまいそうな気がします。
    人間の情報伝達は絵から始まっていると認識しているので、絵からだけでも何か謎を解き明かす鍵が隠されているかもしれませんね。
    解けた際にはお伝えさせて頂きます!

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